造作収納の事例10選と失敗しないポイント
造作収納には、お部屋をすっきり広くみせ、収納をじゅうぶんに確保するための基礎知識、オーダーやプランニングで知っておきたいポイントがあります。
美しく、機能的な住まいとなる造り付け収納のバリエーションを施工画像と一緒にご覧ください。
ジェイホームズの考える「高級リフォーム」はこちらです。
目次
造作収納とは?
造作収納(ぞうさくしゅうのう)とは、注文住宅やリノベーションで施工される、部屋や間取りに合わせた造り付けの収納家具のことです。
間取り、ライフスタイルや用途によってミリ単位で設計、施工される造作収納は、家とぴったりと合わさり、無駄なスペースが生まれない機能性と、デザインと質感の揃った部屋の統一感が生み出す美しさが、既製品の置き家具と大きく異なる魅力です。
また、壁面に沿って造作された収納は配置する家具が減り、部屋を広く使えます。
ジャストサイズの収納家具は隙間なく設置され、掃除がしやすいメリットもあります。
地震に強い造作収納
耐震性の高さも造作収納の特徴です。
建物と一体となって固定された造作収納は、地震の揺れで倒れることなく、家具の転倒でケガをする危険性が下がります。
造作収納の棚を引き戸にすれば、収納物が飛び出しにくくなり、耐震性をより高めることもできます。
オーダーの前に!造作収納を計画するときの注意点
注文住宅の間取りを決める段階で、造作収納も含めた収納も計画します。
設計事務所や、工務店とお見積りや打ち合わせをする際、あらかじめ考えておきたいポイントを紹介します。
家族との「これから」を考えながら
造作収納は一度作ってしまうと、拡張したり、移動させたり、撤去したりができません。
お子様の成長や、ライフスタイルの変化など、将来的な間取りや動線も考えながら、適材適所に造作収納を設けましょう。
また、「あれもこれも造作で」とせず、置き家具とのバランス、使い分けも必要です。
大工工事?家具工事?
造作収納の施工には「大工工事」と「家具工事」の2種類があります。
<大工工事>
・大工さんが現場で造作(加工・取付)する家具
・大工さんの技術で微調整ができる
・部屋全体、家全体の統一感が出せる
・仕上げや塗装などでインテリアの雰囲気を演出できる
・通常の木工事と同じ現場内の仕事なので、搬送や据付工事の費用が抑えられる
<家具工事>
・造作家具屋さんや建具屋さんが主に作業場で製造し、現場で組み立てる家具
・材料や色など選択肢が豊富
・造作家具屋さんや建具屋さんならではの精度が期待できる
・造作家具の扉は主に建具屋さんが制作
・家具工事用に搬送や据付工事の費用がかかる
大工工事と家具工事の使い分けが造作収納のコストを抑えるコツ
大工工事も家具工事も、大工さん、職人さんの技術力がポイントになります。
特に大工工事の場合は、その力量の差が大きいですので、事前に施工者に相談しましょう。
大工工事と家具工事の違いは下記となります。(工務店により考え方が異なる場合もあります。)
・大工工事:扉以外の収納棚、飾り棚、カウンター(天板のみ)など。
・家具工事:扉付きの収納(キッチンやリビングなど)、引出し付きの収納など。
価格については、作業量や材料費、手間がかかることから、家具工事のほうが相対的に見積り金額は高くなります。
そのため、造作収納を検討するときは、大工さんや職人さんの力量を施工者に確認した上で、
「造作収納はなるべく大工工事で行ない、大工工事では難しい収納だけ家具工事で行なう」
ことがコストを抑えるコツになります。
造作収納の施工事例 10選
これまでジェイホームズが施工した造作収納の一部を、設計のポイントとともに紹介します。
プランニングの参考に、ご覧ください。
住まい全体と調和した美しく、使いやすい収納を、ジェイホームズ専属の大工さん、職人さんが責任をもって施工しております。
天井の高さに合わせた造作収納
1.クローゼット
床から天井まで隙間なく造作収納にしたクローゼット。
上下にハンガーパイプを取りつけ、衣類をたっぷり収納できます。
省スペースで開け閉めしやすい折れ戸は、全開にすると中が一覧でき、出し入れが楽です。
上吊り式は床にレールがないので、掃除しやすいのもメリットですね。
天井までぴったり合わせた扉はお部屋を広くみせる効果があります。
2.シューズクローク
こちらのシューズクロークは、サイズオーダーのメーカー収納を使って、壁一面の造作収納に仕上げました。
高さも十分にとり、靴や傘はもちろん、ゴルフバッグやアウトドアグッズなども収納できる大容量の収納スペースです。
すっきりとした玄関、高い天井に、間接照明が柔らかく温かい空間を作り上げています。
お手持ちの家具にあわせた造作収納
3.本棚
大事な思い入れのあるキャビネットとコーディネートされた本棚は、蔵書のサイズに合わせた高さや奥行を設定し、収まりの良いコレクションスペースになっています。
4.ダイニング
対面型のオープンなキッチン、ダイニングテーブルのテクスチャーを、壁面下部に設置したカウンター、開口部に造り付けた棚にも取り入れ、一体感のあるダイニングになりました。
階段の踊り場、廊下スペースに造作収納を
5.ワーキングスペース
階段上の踊り場に、コンパクトなワーキングスペースを設けました。
左右には壁、目の前には吹き抜けのみの視界は、読書や作業の集中力を高めてくれます。
6.洗面収納
階段と壁の間に造作収納を設けた事例です。
斜めに設計された壁面の角度にぴったりの洗面収納で、無駄な隙間をつくりません。
7.カウンター
階段上の廊下スペースに、カウンターを造り付け、使い勝手よく、空間全体と馴染んだデザインになっています。
階段の踊り場や、上階とつなぐ廊下スペースは、造作収納のアイデアと工夫次第で有効に活用することができます。
人にあまり見せないお部屋の造作収納
8.ウォークインクローゼット
プライベートな空間、寝室のウォークインクローゼットは広々と、また扉を設けず「どこになにがあるか」が一目瞭然の壁面収納とし、棚の数も十分に、出し入れしやすい使い勝手を優先しています。
可動式の棚は自由に高さを調節でき、ハンガーパイプも取り付け可能です。
ぴったりサイズで大容量の壁面収納は、住宅が完成してお引き渡しの後、急いで収納家具を揃えなくてもお引越しができてしまいます。
注文住宅の造作収納ならではの魅力ですね。
9.ドレッサー
クローゼットの扉を開けると、ドレッサーが誂えてあります。
照明はもちろん、奥の壁一面に鏡を取り付け、明るくワイドなスペースでメイクや身支度もはかどります。
10.トイレ
トイレの手洗いカウンターの下に収納をつくり、コンパクトながら必要な収納量を確保できる造作収納です。
トイレットペーパーや清掃用品などを収納できるようにしています。
トイレは清掃のしやすさも重要ですので、床から少し高さを上げた位置に収納を設けています。
見積り担当スタッフの造作収納アドバイス
「収納のことは後からなんとかなるかな・・・」と思っていたお部屋。
センスの良いコーディネート、工夫で収納家具をレイアウトされているお客さまも多数いらっしゃいます。
しかし、住み始めてから、思った通りのサイズやデザインの収納家具が見つからず、思いのほか苦戦した経験談をお聞きすることもあります。
注文住宅の造作収納は、ほとんどの場合が後からリフォームで追加するのが難しい施工です。
建物の建築コストを抑えたいために、安易に造作収納を断念してしまうのは、もったいないかもしれません。
工夫次第で思っていたよりずっと安価で、サイズぴったりの収納スペースができる場合もあります。
例えば壁面にシンプルな板を渡した造作棚なら、コストをかけずに本棚やディスプレイとして使えます。
他にも、コストを抑えつつ機能美を追及した造作収納のアイデア、技術は数多くあります。
ジェイホームズでは予算に合わせながら、職人技の効いた造作収納を提案、施工するノウハウもあります。
「コストがかかるから」と諦める前に、「物は試し」の気分でお気軽にご相談いただけたらと思います。
ジェイホームズと作る造作収納
「家具もトータルでデザインされた家に住みたい」
「このスペース、収納にできないかな?」
「○○をすっきりと隠して収納しておきたいな」
など、お悩みがありましたら、どんなことでも、思いの限りをジェイホームズへぶつけてみてください。
ジェイホームズが施工する注文住宅の造作収納は、お施主様とともに細部までこだわった収納を計画します。
造作収納は、お施主様が建築のプロと一緒になって希望とアイデアを出し合い、家づくり、空間づくりに深く関わってこそ納得のできる精度で完成します。
ジェイホームズではヒアリングを重視し、お施主様から要望やイメージを詳しく伺い、打ち合わせを重ねます。素材、カラー、寸法を細部に渡って検討し、最終的な収まり、動線を想定したプランニングを行います。
大きいサイズの素材サンプルをご覧いただいたり、モデルハウスの見学会を開催し、わかりづらい仕上がりのイメージを、具体的に確かめていただきながら、家づくりを進めています。
また、ジェイホームズは工務店でありながらも、設計から関わって家全体を隅々まで知り尽くして施工します。
デザインを損なわず、職人ならではの着眼点で家づくりを提案できるのも強味です。
今回ご紹介した事例は、あくまで一例です。
「ここがこうなれば・・・」を技術とデザインで実現できるやりがいのある家づくりのご相談、お待ちしております。