目黒区で建てる注文住宅:街の魅力と資金計画ケーススタディ
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ここ数年、目黒区で注文住宅の新築を計画されるオーナーからのご相談が増えています。
閑静な住宅街もある目黒区に注目して、土地や工務店、建築家、ハウスメーカーの情報を集めながら検討されている方が多いようです。
東京23区に住みたい、住みやすさランキングでは常に上位にランクインしている目黒区ですが、おしゃれで洗練されたイメージだけではなく、家を建て何十年と暮らす街としての価値、住みやすさはどうなのでしょうか?
目黒区には中目黒、青葉台、自由が丘など、住宅地として人気の高い街が数多くあります。ただ雰囲気が良いだけではなく、有名大学などの文化施設も周りにたくさんあります。都心へのアクセスも良好で、永く暮らしていくには理想的な地域です。
目黒区に注文住宅を建てる目安となる街の魅力と資金計画のケーススタディを、東京都内で注文住宅を建ててきた家づくりのプロの目線でお伝えします。
関連記事:世田谷での家づくり【注文住宅の資金計画ケーススタディ】
目次
目黒区の基本情報
目黒区は東京23区内の南西部にあり、面積は比較的狭いながらも世田谷区、渋谷区、品川区、港区に隣接し、神奈川県川崎市も近く、都内で中心的な位置にあるエリアです。
人口は2020年6月時点で283,124人、人口密度は19,300人/㎢です。
ここ10年ほど自然増、社会増で人口は増えていますが、将来人口推計では2025年をピークに減少に転じると予測されています。
また、現在は30代の人口割合が高く、高齢者の割合が低い状況ですが、2020年~2025年ころから生産年齢人口(15~64歳)が減少を始め、高齢者人口(65歳~)が増加する傾向と見られています。
目黒区は「住みたいまち・住み続けたいまち」の実現に向けて、2040年に希望出生率1.50を目指すなどファミリー層への支援政策、高齢になっても住みやすい住環境の整備を推進すると発表しています。
2040年ごろにはポスト団塊ジュニア~団塊ジュニア世代が高齢を迎えることから、これから目黒区で注文住宅を建てる30代から40代のオーナー様には、長い目でみた目黒区の住みやすさ、将来性も考えつつ、新しい住まいの具体像を描いていただきたいと思います。
目黒区の住みやすさをデータで見る
目黒といえば、おしゃれで洗練されたショップやレストランが多く、たくさんの人で賑わうイメージがありますが、実は面積の8割ほどが住宅地です。
目黒区は用途地域が住居系に指定されている割合も高く、中目黒、自由が丘、青葉台、柿の木坂、八雲といった高級住宅街があり、注文住宅の新築需要もこのエリアに集中しています。
住居系の用途地域は、高さや建ぺい率、日影制限などが定められおり、大規模な商業施設が建つこともありません。そのため人口が密集することなく、静かで陽当たりの良い住環境が得られます。
注意点としては、 建ぺい率30~60%の厳しい制限のため、建物に対してゆとりのある土地が必要な点です。
大規模な病院への利便性なども確認する必要があります。買い物については、駅前に生活に便利なお店が建ち並んでいますし、近隣に大規模施設もあれば、十分生活しやすい環境かと思います。
土地探しのときに、用途制限と周辺環境をチェックしておくとよいでしょう。
目黒区での土地探しについては、この記事の後半で詳しく解説したいと思います。
交通アクセス
目黒区は交通の便がとても充実しています。
他の区に比べると駅の数は少ないですが、多方面へのアクセスに困ることはなく、乗り換えもなく短時間で都心部や横浜、川崎市まど神奈川県の中心部へ移動できます。
中目黒駅から渋谷駅までは約5分、新宿や東京駅へも約20分ほどです。最終電車が遅くまであるのも便利です。
目黒駅(JR山手線・東急目黒線・南北線・三田線)は所在地が品川区になりますが、目黒区と近接しています。出口を出れば目黒の町が広がっており、多くの目黒区民が利用しています。
<京王電鉄>
・井の頭線:駒場東大前駅
<東急電鉄>
・東横線:中目黒駅 、祐天寺駅 、学芸大学駅 、都立大学駅 、自由が丘駅
・大井町線:自由が丘駅 、 緑が丘駅
・目黒線:洗足駅
<東京地下鉄(東京メトロ)>
・日比谷線:中目黒駅
治安
目黒区の治安はとても良好です。犯罪多発地域が区内に無く、犯罪発生率の低さは0.61%と、23区内で世田谷区と並んで4位です。(23区平均0.84%)
過去10年間のデータを見ても、目黒区の人口が増加傾向にある中、犯罪認知件数は減少した実績からも、目黒区の治安の良さがよくわかります。
目黒区は地域の防犯意識が高く、自治体、住民それぞれで様々な防犯対策が実施されています。以下に一例を挙げます。
<町会、自治会>
- 防犯対策講習
- 放置自電車の取り締まり
- 登下校時の声かけ・見守り
- 自主防犯パトロール ・・・ 幼稚園、保育園、学童保育クラブ、小学校、通学路などを巡回コースに入れた、パトロール
<目黒区>
- 毎月15日の「オヤコールの日」 ・・・ 親から子、子から親へ電話をかけて振り込め詐欺被害を防止する運動
- 地域安全センター ・・・ 昼間帯を中心に警察官OBの地域安全サポーターが勤務
- 生活安全パトロール ・・・ 24時間365日実施
- こども110番の家
- セーフティ教室
- 小学生へ防犯ブザーの配布
- 保護者へ「めぐろ子ども見守りメール」の配信
- 高齢者見守りネットワーク「見守りめぐねっと」
など、積極的な取り組みによって支えられている目黒区の良好な治安は、ファミリー層も安心して暮らせると思います。緑ヶ丘、足洗、池尻大橋、駒場東大前などは犯罪発生件数が少なく、治安が良いです。
ただ、まったく犯罪が発生しないわけではありません。住宅が多い目黒区では自転車の盗難が比較的多く発生しています。盗難防止カバーや、セキュリティの高いカギを取り付けるなど対策をしましょう。
商業施設が集まる中目黒、学芸大学、都立大学は他の地域に比べると犯罪発生件数が多くなっています。多いといっても全体的に犯罪件数の少ない区なので、女性の深夜の一人歩きをせず、盗難防止など一般的な自衛策を怠らずにいれば、過度に恐れることはないでしょう。
景観・自然環境
目黒といえば中目黒にある桜の名所、目黒川の桜並木が有名です。春には住民、観光客が川沿いをそぞろ歩いて花見を楽しみます。「中目黒桜まつり」も開催され、夜にはアーチ状の桜のトンネルがライトアップされます。夏の新緑も鮮やかで、四季折々の表情が人々の心を和ませています。
また、豊かな緑も目黒区の特徴です。
データでみても緑被率は17.3%、樹木本数は28,365本、屋上緑化は37,235㎡、生け垣総延長は18,402m、緑化された壁面のある場所は18ヵ所です。
公園や庭園も多く、世田谷区とまたがる駒沢オリンピック公園をはじめ、碑文谷公園、目黒天空庭園、駒場公園など大小さまざまな公園が68ヵ所あり、美しい自然環境とレジャースポットが充実しています。西郷山公園は晴れた日に富士山が見えることでも有名です。
また、自由が丘や中目黒のショップやレストランの多くが緑を設置していて、食事やショッピングに訪れる人の目を楽しませています。高級住宅街では並木通りや街路樹が整備され、町全体が美しい景観にデザインされ、建ち並ぶ邸宅の植栽や庭の花々も四季を彩っています。
一点、目黒区は坂道、階段が多いところです。
起伏に富んだ高低差の大きい複雑な地形になっていて、柿の木坂など勾配のある坂道が点在しています。
子育て・教育
目黒区では共働き世帯の多いファミリー層に向けた子育て支援や教育環境の整備など、実に多くの公的なサポートや事業が実施されています。
待機児童問題は2017年に全国ワースト3だった待機児童数(617人)を、2020年4月時点でゼロを達成しました。3年の間に認可保育園を45カ所から88カ所に増やし、さらに8カ所(定員613人分)を整備していくと発表しています。
出産から育児まで、仕事と子育ての両立を支援する行政サービスには次のような制度があります。目黒区独自の事業も多く、例に挙げた以外にも様々な支援、手当や子どもの医療を実施しています。
- 隣接学校希望入学制度 (小、中学校の入学時に区の指定校と隣接している学校から入学する学校を選択できる)
- 学童保育クラブ (小学校1年生から3年生)
- 子ども教室 (主に小学生を対象に、地域との交流、文化活動、スポーツ活動等の体験ができる)
- ランドセルひろば (放課後の校庭を遊び場に提供する)
- 認可外保育施設の保育料、私立幼稚園の入園料・保育料等の補助
- ヒーローバス (園庭のない保育園から広い公園に向けて園児を送迎する)
- 保育ママ事業 (昼間、保育する人がいない乳幼児を保育士など資格をもった家庭福祉員に預けられる)
- 子ども家庭支援センター「ほ・ねっとめぐろ」 (育児、しつけ、教育など子どもや子育て家庭の相談窓口)
- 子育てカフェ (小さな子どもと一緒に安心して人と交流できる飲食店)
- 目黒区子ども・子育て応援基金
また、公立校の教育レベルが高く、小中高と名門校が数多くあります。
重要文化財や美術館が多い点も、子育て世帯に限らず、幅広い世代が質の高い文化に触れる機会があり、目黒区の魅力の一つになっています。
地盤、災害
目黒区は、武蔵野台地の東南部に位置し、区内は目黒川と呑川の谷が北西から南東に向かい、20から30メートルの深さのとい状の谷をつくっています。また、これらの谷の支谷が、浅くあるいは深く台地を刻み込み、起伏の多い、坂の多い町をつくっています。
目黒区に限らない話ですが、自然災害が年々増える日本では、「災害に備える家づくり」が必要になります。集中豪雨や大地震などの際の災害リスクを予想しながら、土地を選ばなくてはなりません。
目黒区の洪水ハザードマップなどを確認しながら、慎重に土地選びを行う必要があります。
目黒区の土地選び
目黒区の住みやすさや住環境について、おおよそのイメージができてきたら、次はご自身が住みたい街、注文住宅を建てたいエリアを絞り込んでいきましょう。
注文住宅の建築計画は、まず土地探し・土地購入から始まります。
通勤や通学、子育てに合った立地条件、建てたい家に合った土地の条件や法規制、建物と土地を合わせた資金計画、住宅ローンの手続きなど、土地選びには専門的なサポートが必要になります。
地域の物件情報や周辺環境に精通した不動産会社と密に連携している、信頼のおける工務店やハウスメーカーと一緒に探すと良いでしょう。
関連記事:【注文住宅の土地探し】希望通りの家が建つ土地を見つけるコツ
資金計画ケーススタディ 土地価格9,000万円台
実際に目黒区で土地を購入し、注文住宅を建てる場合のケーススタディとして、土地購入費9,000万円と設定した資金計画を見てみましょう。土地と建物を合わせた予算を1億3,750万円に設定しました。
目黒区で建てる注文住宅の資金計画ケーススタディ
総予算(土地、建物の金額) ・・・ 1億3,750万円
<内訳 ・・・ 自己資金5,750万円、銀行ローン8,000万円>
土地 ・・・ 40坪(約132㎡) / 建ぺい率60% / 延床面積:40坪(約132㎡)
建物 ・・・ 3階建て注文住宅
資金計画のポイント
土地の購入から注文住宅が完成するまでに、次のような費用が必要になります。
<土地購入費>
・不動産会社に支払う費用です。実際には、土地購入代金とは別に購入諸費用がかかります。
<建築本体工事費>
・注文住宅の建築にかかる費用の割合は、建物本体工事費が7割、付帯工事費が2割、諸費用が1割ほどの割合になることが多いといわれています。
<付帯工事>
・地盤の補強など不確定要素が強い項目や、上下水道引き込みなど役所が関わる項目、外構工事などを別途に発注した場合に直接支払いが発生する工事などが該当します。
<設計料>
・建築本体工事費の10%前後の費用がかかります。
<諸費用>
・家の本体工事や付帯工事以外にもかかるいろいろな費用がかかります。
関連記事:注文住宅の資金計画の立て方|予算は自己資金とローン返済額で決まる!
家づくりの予算の考え方
家づくりの資金計画は、家を建てるのにいくら必要かというコストの把握と、必要なお金をどう準備するかという両面から検討する必要があります。
自己資金と住宅ローンの借り入れ額の合計=「予算の総額」を設定してみてください。その予算で実現できる注文住宅の計画を一緒に考えていきましょう。
自己資金と住宅ローンの返済額が把握できたら、資金計画を決めることができます。予算で決めた住宅購入価格をもとに、土地の調査を始めたり、住まいのデザイン、イメージを具体的に考えていきましょう。
関連記事:【注文住宅のローン】土地購入からの流れを金利、つなぎ融資について解説
ジェイホームズについて
ジェイホームズは東京都、神奈川県を中心に注文住宅の設計・施工を行っている工務店です。
プロから評価の高い建築家、建築設計事務所とチームを組み、デザインと機能性、安全性を両立させた「強く、美しい家」を精度の高い施工力で建てています。
設計、施工はもちろん、土地探しからオーナー様の住まい作りをお手伝いしています。地域に広いネットワークを持つ不動産会社と連携して、オーナー様の予算や希望条件にあった土地が見つかるまで徹底的にリサーチする体制が強みです。
ジェイホームズからは代表の牧野や建築家が現地の視察に同行して、土地の形状、周辺環境から「家を建てるプロ」の目線で土地を吟味、調査します。オーナー様の要望を叶えられる土地なのか、どうすれば実現できるかを設計や工法、法的な側面からオーナー様のお悩みや疑問にお答えします。
すでにお持ちの土地や、ご自身でリサーチした土地をジェイホームズにご相談いただくことも可能です。現地を一緒に視察しながら、ご希望条件やご予算にあったプランニングをご提案いたします。
目黒区をはじめ、東京23区内での土地探しや注文住宅の建築計画について、お気軽にご相談ください。
住みたい家、住みたい環境にぴったりの土地探しと住宅建築をサポートします。
ジェイホームズ株式会社
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