仕様
建築家のデザインによるマンションのフルリフォーム
横浜市の既存マンションの1室をフルリフォームした事例です。既存の間取りは2LDKでしたが、広いLDKとベットルーム1室のシンプルな間取りに変化させた設計です。既存の間取りから間仕切りを減らして、開放感を高めた設計となっています。設計者が自分の家族のためにデザインしたマンションリフォームです。
- デザインとしては、モノトーンで統一されたカラーや素材感を活かしたインテリアとなっています。床面はタイルを基調としながら、キッチンのダーク色の木質感やモノトーンの家具が空間のアクセントになっています。
- テレビを設置したアクセントウォールは天然石張りとして、インテリアの雰囲気を高めています。緻密に設計された照明計画が、室内を美しく照らします。


マンションの空間を印象付けるオーダーキッチン
キッチンは、オーダーキッチンです。床の仕上げをインテリアのテイストに合わせた塩ビタイルとしており、デザイン性と機能性、清掃しやすさにも配慮した設計としています。オーダーキッチンの大きなカウンターは、椅子を並べてダイニングカウンターとしても使えるようになっています。
- カップボードもオーダーキッチンと同じ面材として、インテリアの統一感を高めています。構造の柱に挟まれて2箇所に分かれていますが、柱とカップボードの面を揃えて、デザインを整えています。
- キッチン部分の天井は高さを下げつつ色を変えて、リビングと雰囲気を切り替えています。建築化照明とすることで、空間を優しく照らします。
美しい仕上げ・建具・造作家具で構成された玄関・ホール
マンションの玄関・ホールは、通常だと画一的な設計、仕上げ等により地味な場所になりがちです。今回のリフォームでは、素材感・色・照明・建具・造作家具などをトータルで考えた設計により、ラグジュアリーホテルのようなエントランスの空間を実現しています。
- 玄関、ホール共に、床の仕上げは大判の床タイルとしています。同じ素材を連続することで、限られた面性の空間を広く見せる効果も発揮します。
- 造作家具として製作した玄関収納は、収納と飾り棚の機能を両立しています。下部の収納の床から上げた位置に設定して間接照明を組み込み、空間の雰囲気を高めています。


デザインと機能性を両立させた洗面室
マンションのリフォームは、水廻り位置を変更するとなるといろいろな制約が多く、なるべく位置は変えずに空間のしつらえを変更することが基本となります。このリフォームでは、間仕切りの変更により洗面脱衣室を広くすることで、快適性と使い勝手を向上させています。
- 洗面カウンターは、広いカウンターに洗面ボウルを置く設計としており、デザインと使い勝手を両立させています。壁の上部には造り付けの収納を設け、収納とカウンターの間の水への配慮が求められる部分はモザイクタイル張りとしています。
- 洗面室の床は、インテリアのテイストに合わせた塩ビタイルとしており、デザイン性と機能性、清掃しやすさにも配慮した設計としています。
建築化照明や造作家具で実現する美しいLDK
鉄筋コンクリート造のマンションでは構造の柱型や梁型が室内に現れてきますが、そうした要素を感じさせないように巧みに設計されています。天井面は建築化照明により美しく、壁面は造作家具(収納含む)などを組み込むことで、デザインと機能性を両立させています。
- LDKに設けた壁一面の造作家具は、長いカウンターを設けてワークスペースや飾り棚など多目的に利用できるスペースとなります。カウンター下にはインテリアのテイストに合わせた面材の扉のある収納を設けています。
- 梁型の下部に下がり壁を設け、間接照明を組み込むなどして、壁面全体を「魅せる壁」としてアクセントウォールになるようなデザインとなっています。
