仕様
立体的な構成と豊かなテイストが
印象的な外観デザイン
傾斜した角地という敷地条件を巧みに活かした、立体的な構成の住宅です。硬質な印象のグレーの壁と、温かみのある木製パネルやルーバーを組み合わせが、豊かな表情を生み出しています。ビルトインガレージ形式で駐車スペースを確保し、視線の抜けと軽やかさを演出しています。植栽を建築に積極的に絡ませ、内外の境界を曖昧にしながら、プライバシーと開放感を両立させているのが特徴です。
- 1階部分をガレージや個室として、主要な居住空間を2階に持ち上げた構成が特徴です。これにより、角地における道路からの視線を気にすることなく、見晴らしの良い開放的な居住環境を獲得しています。建物に浮遊感のある軽快な印象を与えると同時に、生まれた屋外テラスなどの中間領域が、内外を繋ぐ豊かな生活空間として機能しています。
- クールでモダンな印象を与えるグレーの外壁パネルに対し、アクセントとして木製の壁やルーバーを効果的に使用し、素材の対比によって建物の表情を豊かにしています。植栽を積極的に配置し、建築と自然が互いに貫入し合うようなデザインが印象的です。


複数の開口部で囲われた
リビング・ダイニングと光を操るテラス
1階を寝室やガレージ、趣味の「カメラスペース」といったプライベート領域、2階をパブリックな生活の中心とする明確なフロア分離が特徴です。2階は、広々としたLDKが内外に連なるテラスと一体化し、圧倒的な開放感を生み出しています。ライブラリーやバスコートといった豊かな暮らしを彩る空間も随所に計画され、趣味や家族との時間を最大限に楽しむための工夫に満ちた間取りです。
- 緻密に計画された開口部によって、光と風景を室内に取り込むリビング・ダイニングです。テラス側の大開口は、景色を切り取り、安定した光を導きます。一方の縦長の窓は、すぐそばにある豊かな緑を絵画のように映し出します。
- テラスは、高い壁で囲まれており、外部からの視線を完全に遮断しています。この壁はプライバシーを守るだけでなく、太陽光を反射して室内に柔らかい光を導く「レフ板」のような役割を果たします。直接的な日差しではなく、安定した間接光を部屋の奥まで届けることで、一日を通して心地よく、落ち着きのある光環境を作り出しています。
LDKと一体化した、広大なアウトドアリビング
間取りの魅力は、2階LDKと一体化した広大なテラス空間にあります。リビング・ダイニングから段差なく繋がるテラス1に加え、さらに奥に広がるテラス2、3が、内外の境界を曖昧にした「アウトドアリビング」を形成しています。ルーバーでプライバシーにも配慮されており、家族の憩いの場や友人とのパーティーなど、多様なシーンで暮らしを豊かに拡張してくれます。
- 両側を壁、フレームに囲われた構成が、プライベートな安心感を与えつつ、正面に広がる空と豊かな緑を絵画のように切り取る額縁の役割を果たします。温かみのある木の床と、建物の外壁と連続するクールなグレーの壁との対比が、空間の質を高め、自然を身近に楽しむための上質な「アウトドアリビング」を実現しています。
- 大開口のドアを開け放つことで、リビングとテラスは床のレベルも連続した一体の空間となります。室内でも屋外でもないこの中間領域は、暮らしに多様なシーンをもたらします。天気の良い日には食事や読書を楽しんだり、内外を繋ぐコミュニケーションの場として機能したりと、生活空間を豊かに拡張する重要な役割を担っています。


大空間が創り出す開放感と
抑制された光による空間の演出
トンネルのような細長い大空間が印象的なLDKです。グレーを基調とした壁と天井、そして温かみのある木の床と家具で構成されたミニマルなデザインが、静謐で質の高い居住空間を生み出しています。
- 奥の開口部から光を取り入れ、空間の奥から手前にかけて美しい光のグラデーションを作り出しています。側面の壁には窓を設けず、一枚の面として見せることで、空間の持つ特性を強調しています。
- 天井のダウンライトや壁のブラケット照明も最小限に抑えられ、光と影のコントラストが際立つ、静かで思索的な雰囲気を醸し出しています。
趣味と暮らしの質を高める多彩な空間
1階の玄関横に設けられた「カメラスペース」は、写真という具体的な趣味を反映したこの家ならではの空間です。また、2階階段ホールの「ライブラリー」や、浴室と繋がる「バスコート」は、読書やリラックスタイムといった日常の時間を豊かにする仕掛けと言えます。単なる居住機能だけでなく、住まい手の趣味やライフスタイルを充実させるという明確な意図が読み取れます。
- 寝室は、両サイドを床から天井までのガラス壁に挟まれています。壁を斜めに横切る光の筋が時間の移ろいを描き出し、ミニマルな空間の中で自然の変化を日々感じられる、静謐で豊かな空間となっています。
- 隣家が近接する都市部の敷地でも、このような構成により外部からの視線を気にすることなく、両面に大きなガラス窓を設けることが可能になります。朝日から夕方の光まで、一日を通して変化に富んだ自然光を室内に取り込み、心地よい目覚めと眠りを誘います。

施工管理者からのコメント